Mar 11, 2021

アクティブ・ゼミ2021開講情報

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一緒に作る授業です

もうすぐ新年度ですね。毎年恒例になってきましたが、僕が担当している「アクティブ・ゼミ」という授業のお知らせです。法文学部2-4年生向けの授業ですが、他学部からの受講も歓迎しています。前期木曜3限(12:50-14:20)です。他学部の場合は3/15(月)-3/17(水)の期間に法文学生係で手続きして下さい。全部で先着15名までの履修です。

まじめな授業概要はシラバスから検索してください。この記事は、授業の雰囲気が伝わることを目的に書いています。授業全体の趣旨などは、以下の学部HPにも書いています。いろいろリンクがあるのでご覧になって下さい。

この授業を2019-2020年度に担当し、鹿児島市環境政策課と連携しながら低炭素型社会を目指した地球温暖化に対する活動である「クールチョイス」をテーマとしたフリーペーパー作成をしてきました。授業では2年やりましたが、実は、クールチョイス鹿児島という冊子は3冊あり、1冊目のときは、僕も一市民として制作に参加していました。3冊の制作に参加し、だいぶ心境の変化もあり、2021年度に計画している授業形態に行きついています。

主な論点は3つです

  • 冊子による広報は3回もやったから違うことをした方が良いだろう
  • 僕では専門性的に限界がある
  • しかしこれまでの活動は継承・発展した方が良い

この3つを考えながら、シラバスを書いたり、告知用のチラシを作ったり、準備をしたりしています。

告知用チラシ

冊子による広報は3回もやったから違うことをした方が良いだろう

授業としては明確なゴールがあった方が、学生さんも取り組みやすいし、何か形になるので安心して運営ができます。でも、だからと言って、そこに甘えていてもこれ以上変化は起きないな、と感じています。フリーペーパーとしては、とても良い感じのものが3冊もできているので、市のイベントなどで折に触れ再配布したりして活用すれば良いだろうなと思っています。

では、何をするべきか。僕もわかりません。全く答えはない。もう、授業もここからスタートです。これまでもそうでしたが、授業自体が企画会議というのが、この授業のスタンスです。しかし、半期しかない中で何かを成すのは大変なので「フリーペーパーを作る」というゴールがあったのですが、これも、このような事情であえて手放しました。

一方で、フリーペーパーという形でコンテンツを作ったのに、webでのアーカイブをうまく出来ていません。この点は、学生さんとやってみたいなと思っています。

僕では専門性的に限界がある

僕の専門は生物学で、心理学コースの学生さんに脳とその機能である行動について教えることを主担当としています。また、大学院の副専攻でサイエンスコミュニケーションという科学と社会の関係を扱う分野にも携わってきたことから、学部での教養としての科学の授業も担当しており、その流れで、この授業も情報発信の観点から行っています。縁あって(僕がクールチョイスの1年目に参加した故)、鹿児島市環境政策課さんと連携することになりました。

しかし、地球温暖化の問題は、生優しいものではないし、「私たちに出来る小さな1歩は何か?」みたいな活動は、上述のように、もうだいぶやって来た感じがあり、それだけでは全然足りないことも分かっているわけです。やるなら、本当に変わる何かを始めないといけない。しかし、僕には専門性もない。

そこで、博士(環境学)の大岩根さんに授業に参加してもらうことにしました。非常にユニークな経歴の持ち主で、鹿児島県在住(硫黄島)の注目すべきキーパーソンです。

しかしこれまでの活動は継承・発展した方が良い

大岩根さんとは、2020年のアクティブ・ゼミ(上記リンク)でもお話をして頂いた坂口修一郎さん主宰の音楽フェスGOOD NEIGHBORS JAMBOREEのミーティングや、鹿児島市が2020年から新たに参画し始めたゼロカーボンシティ事業で出会いました。鹿児島市のゼロカーボン事業は、この授業でも協力をしてくれているSILASUのメンバや坂口さんらBAGNが事業委託を受け、かごしまゼロカーボンラボというワークショップを2020年度に5回行っています。僕も、そこにメンターという立場で参加しました。

https://ok-kagoshima.jp

そのワークショップには、鹿大の学生さんもかなり参加していて、こう言った流れを、単発で終わらせたくないな、という想いがあります。どんな活動でも重要ですね。

そんなわけで、クールチョイス→ゼロカーボンシティという鹿児島市の事業の流れを組み、そこに携わった方々に声をかけて、授業を作っています。ゼロカーボンラボに参加した学生さんにも、受講をお誘いしてみています。

最低限、これまでの様々な活動をwebでアーカイブし、鹿児島市のゼロカーボン事業の情報発信のハブを作りたいと考えています。さらに、かごしまゼロカーボンシティのパートナー企業さんにも声がけをして、授業に参加してもらい、授業での事業紹介や取材を経て、新たなフレームワーク作りに挑戦することも狙っています。企業のみんさんには先日説明会をしました。かごしま環境未来館を始め、何社か参加してくれる方向です。

この授業は、やりがいを感じる反面、集まったメンバーと作っていくため、最後まで着地点が見えず、運営を考えると大変面倒です(不安です)。ゴールとノウハウがハッキリしている授業と比べると、戸惑う学生さんも多いと思います。しかし、何かを自分でやるとは、そういうことなので、それを、授業で一緒にやってくれる方の受講をお待ちしていますし、受講した学生さんの今後の人生の、何かのきっかけになると良いと思い、続けています。

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