Jul 8, 2012

研究概要


(写真は、とあるドーパミン神経細胞 *色は変換)

現在の研究テーマは、マウスの超音波発声による雌雄間コミュニケーション。

以下、
専門分野、材料、手法、キーワード、私にとっての研究の意義・動機
について。

 

専門分野
行動神経科学、行動神経内分泌学。手法として、分子生物学、生化学。
いわゆる脳科学を遺伝子、神経伝達物質、神経回路、内分泌の観点から行っています。

材料
マウス・ラットなどのモデル動物や、ヒトを含めたほ乳類の培養細胞
現在はマウスばかり。

手法
遺伝子導入やレポーターアッセイ、PCRなどの分子生物学的手法、ウェスタンブロッティングなどの生化学的手法、免疫組織化学染色などの神経組織化学的手法、性腺除去などの内分泌学的手法、薬物投与、行動解析など。

研究キーワード(広め)
神経科学、脳科学、神経行動学、行動神経内分泌学、行動遺伝学、モノアミン(主にセロトニンとドーパミン)、性ホルモン、情動、認知、行動、進化心理学、認知科学、脳の性分化、性差、遺伝子、遺伝子多型、受容体、トランスポーター、攻撃行動、母性行動(養育行動)、性行動、社会行動、動物の超音波での音声コミュニケーション、Love song、精神疾患、気分障害、発達障害。

研究の意図・動機
感情や行動の研究を通して行動制御のシステムを明らかにし、心とは何なのか、人間とは何なのか、といった議論を他の学問分野や社会との対話をしながら進めていきたいと考えています。将来的には、そのような学際的研究をしたいと考えています。

生物学的人間理解によって新たな人間観が社会に生まれると考えています。
どこからどこまでが遺伝によって決まり、どこからどこまでが環境(経験)によって決まるのか。人生の中でのどんなファクターが心や行動、性格や人格に影響を与えるのか。社会の在り方は個人にどんな影響を与えるのか。個人の在り方は社会に影響を与えるのか。

これらの疑問に答える知見を増やすことで、隠れた偏見や排他、それらへの解決策を見いだし、社会の無理解や無知によって「消極的」に作られる社会的弱者をなるべく少なくし、人々がより「生きやすい」社会になってくれれば良いと思っています。例えば、精神疾患やうつ病などの気分障害、自閉症やADHD(注意欠陥・多動性障害)などの発達障害への社会的理解がまだまだ十分とは言えないため、現在分かっている知見を世に広めるだけでも、社会の受け止め方や行政の政策等が変化し、患者さんやその家族が生きやすくなり治療における精神的負担が減らせることもあろうかと思います。基礎科学の知見からよい治療薬等の開発が行われればなお良いです。

また、様々な病気の罹患率や生体応答に性差(雌雄差・男女差)があることが分かっているため、性差や性分化の観点から研究を行うことは我々に大きなヒントを与えてくれると考えています。実験室での研究は雄もしくは男性を対象としていることが多いという問題点を解消する必要もあります。性差の問題は社会的に難しく、議論がしづらいのですが、個人的には社会との対話を避けずに、社会の中での男女観についても積極的に考えていきたいと思っています。

ヒトに直接繋がらないものでも、動物の行動研究は非常に面白いです。「なぜそのような行動をするのか」ということ自体に魅力を感じます。それらを知ることは多様性や環境の観点からしても、巡り巡って、共に地球に生きる人間を自然全体として理解する上では役に立ちそうです。進化的・生態学的に繋がっているところが、たくさんあります。

Posted in Research topics1 Comment » 

関連記事

コメント1件

 profile | 2012.07.08 4:58

[…] profile Date: 2012/07/08 Author: can-no Category: profile research topics → […]